小さな習慣 第7章 大きな変化をもたらす「小さな習慣」8つのステップ 2〜3ステップ

前回では、8つのステップのうちの1ステップをみてきました。

今回は続きの2ステップ、3ステップをみていきたいと思います。

ステップ2 「なぜドリル」を使う。

本当に身につけたい習慣はなにか

何かをした方がよいとわかっているのに行動に移せない場合、それは本当に行動に移す価値があると思っていない、もしくは他にもっと価値があるものがあるのではないかと迷っているからではないでしょうか。

その習慣が努力に値するものかどうかを知る1番の方法は、なぜその習慣を選ぶのか、その理由を明らかにすることです。わたしたちが習慣にしたいと思っていることは、仲間からのプレッシャーや他人の期待に応えようと思う気持ちなど、外部要因ではなく、自分の人生観から本当に続けたいと思うことです。

自分への問いかけに「なぜドリル」を使う

取り組もうと思っている習慣をリストにしたら、なぜその習慣を身につけることを望んでいるのか考えてみましょう。考えて終わりにはせず、もう一度「なぜ?」と問いかけてみましょう。ぐるっと1周するまで問い続けるのです。

このドリルを役立てるには、正直に答えることが絶対条件です。カッコつける必要はありません。

以下に筆者の例を記載します。

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私は毎日何かを書きたい。

なぜ?
  書くことに情熱を注ぎたいから

なぜ?
  それが自分を表現し、ストーリーを語るための、私が一番好きな手段だから。
  私は書くことを通じて人とつながり、人の役に立てると思っている。そのプロセスを楽しんでいる。

それがなぜ重要なのか?
  私に生きがいを与え、幸せなきぶんにしてくれるから。

なぜ?
  私は書くことが自分の人生にとって間違いなく価値のある宝物だと思っているから。

次に、わたしの小さな習慣の1つについても書いてみます。

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わたしは、毎日文章を書きたい。

なぜ?
  文章でまとまった収入を得たいから。

なぜ文章でまとまった収入を得たい?
  文章で収入を得られるようになれば、働く場所など限定されず自由にいろんなところで働くことができるから。

なぜ働く場所を限定されたくないのか?
  実家に帰省したり、旅をしたりすることができるから。

場所を限定されなければ文章を書かなくてもよいのか?
  文章を書く、なにかをアウトプットすることが自己の向上につながると思っていて、この作業は自分を成長させるためにとても重要だと思っている。今後も続けていきたい。
  

ということで、ステップ3に進もうと思います。

ステップ3 行動開始の合図を決める

まだ体に染み付いていない習慣を行うとき、あるきっかけがあると始めるのが楽かもしれません。そのあるきっかけをここでは行動開始の合図と言っています。

小さな習慣の行動開始の合図で一般的なものは以下の2つです。

  • 時間ベース(特定の時間になったら行う)
  • 行動ベース(特定の行動を行ったら行う)

規則正しい生活をしている場合は、時間ベースが合うかもしれません。スケジュールが柔軟な場合は行動ベースの方が時間が決まっていなくて良さそうです。

時間ベース

時間ベースのメリットは、特定の時間になったら行うことで、課題を確実にこなし、かつ自制心を鍛えられる点です。

デメリットは、時間などの柔軟性にかけるという点です。決めた時間以外に小さな習慣を行うことが悪いわけではないのに間違っている気がしてしまいます。

行動ベース

行動ベースのメリットは、不規則な生活に一定の規律を持ち込むことができるという点です。
デメリットは、時間ベースに比べて遂行率が下がるかもしれません。

時間ベース、行動ベースはどちらも一長一短です。需要なことは、どちらにするのかあなたが自分で選ぶこと、そして真剣に選ぶことです。

行動開始の合図を限定しない「フリースタイルの小さな習慣プラン」

習慣京成の基本は

「合図」 - 「行動」 - 「報酬」

です。取り入れたい習慣が「抽象的」だった場合どうでしょうか?決まった時間に行うことが難しく、1日のいろいろな時間に試したい行動だとしたら?そう言った場合は、特定の時間ではなく、24時間以内という期限を設けて課題をこなすようにするのが柔軟で良さそうです。

わたしの場合、自分の心を律するために、朝まず机に向かったら

ということを行います。どちらも1日のスタートにはすばらしい影響を与えてくれます。
その他の小さな習慣は、だいたい仕事終わってからの夜遅く(0時〜2時)に行います。

  • 文章を書く
  • 技術書を2ページ読む
  • 筋トレをする

こう書くと時間ベースのように見えますが、時間は決まっていません。どちらかというと時間がかかるものが後回しになってしまっています。

特定の合図に従うと、意志の力への負担が増えてしまいます。自分で時間を選んで行うということが大事です。本当の自己管理というのは、誰かに腕立て伏せをするように命令されるのではなく、自分でいつするか決められるということです。

筆者は合図なく小さな習慣を続けられたと言います。なぜでしょうか?

小さな習慣は開始の合図がなくても大丈夫

小さな習慣を達成できたかどうかのチェックを行う小さな習慣があるためです。

筆者の経験

筆者は1日のどの時間にも書いています。書くことが筆者にとってライフスタイルの一部とも言える習慣になったようです。何かの習慣を自分の生活の一部にしたいと思うなら、その小さな習慣に特定の開始合図を設けない方がよさそうです。

つまり、こういうことだと思います。

  • ライフワークにしたいような習慣はいつでも行えるよう特定の合図は設けない
  • 上記以外のより良い自分になるため(健康のための運動など)のものは、特定の合図をもち、ルーティンに組み込んで、必要最低限は行うようにする。

わたしも息を吸うように本を読み、そして文章を書きたいと思います。

行動に移すまでの意思決定プロセス

人が何かを決断するときの心の状態は大きく2つの段階からなります。

  • 選択肢をはかりにかける(熟考的マインドセット)
  • その行動をとることを自分に誓います(実践的マインドセット)

よくないパターンは選択肢をはかりにかけるのに時間と意志の力を使ってなかなか行動に移せない状態になることです。

開始合図を決めることで、はかりにかけるプロセスを飛ばして条件反射的に行動に写せるようになります。これが開始合図を決めるメリットです。

ステップ3の最後に、わたしの小さな習慣の特定の開始合図を書いてみます。ちなみに筆者は、全ての小さな習慣を「1日の好きな時間にする」となっているようです。

  • 365日のワンダー 朝一、椅子に座ったとき
  • 修身教授録 1日の好きな時間(10分ほど集中できる時間)
  • 技術書を読む 1日の好きな時間
  • 文章を書く 1日の好きな時間
  • 筋トレ 寝る前、布団の上で行う

文章を書く時間が遅くなりがちなので、頭が冴えているもっと早い時間に行うようにしようと思います。

次回はステップ4の「報酬プランを考える」とステップ5の「全てを書き留めておく」をみていきたいと思います。


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