小さな習慣 第2章 脳を味方にする効果的な方法

脳の仕組みを理解する

この本のはじめに、

この章では、人間の脳の働きについて考えます。脳の仕組みを理解しておくと、新しい習慣を築くのもずっと楽になります。脳を味方につける効果的な方法を考え出せるようになるからです。

と書かれています。新しい習慣を身につけるために知っておいた方が良い脳の働きについてしっかりと理解したいと思います。

脳は大きく分けてふたつ

脳をざっくりと二つに分けて考えてきます。

  • 潜在意識をつかさどる部分
  • 意識をつかさどる部分

ではそれぞれについて見ていきましょう。

潜在意識の脳

あまり意味をよくわかってませんが、重要なポイントとして以下のことが書かれています。

繰り返しが(潜在意識の)脳の言語である。

習慣にするために重要な二つのこと

習慣にするために必要なことは二つで、その行動を繰り返すこととその行動により得られる報酬です。とにかく愚直に繰り返すことで神経経路を強化するということと、その行動によって報酬が得られるとわかれば、その行動を繰り返そうという意欲がわきます。

習慣とは省エネ

潜在意識の脳は効率が大好物で、習慣にするということはエネルギーを節約して行動を起こすということです。習慣は省エネなのです。

脳はゆっくりとした変化を好む

人間の脳は、ゆっくりとした変化だけを受け入れることで安定を保ちます。急な変化にはついていけないということです。人は急には変われない。習慣は身につけ辛いが、一度身についたらなかなか離れないということでもあります。

間抜けな脳

潜在意識の脳は大脳基底核と言われていて、別の指示を与えられない限り、特定のパターンを認識し、それを繰り返すしか能がないそうです。先ほど出てきた重要なポイントである、

繰り返しが(潜在意識の)脳の言語である。

は少し意味がわかった気がします。

意識の脳

二つのうちのもう一つの脳は、意識の脳です。この脳は本当に賢く、何かをしたときの結果や長期的な利益を理解できる脳の司令塔です。この脳は前頭前野とよばれる部分です。

前頭前野の弱点

前頭前野は大脳基底核を押さえ込む力があります。また、先ほども記載したように、何かをしたときの結果や長期的な利益を理解できます。わたしたちが習慣化したいことは、前頭前野が望むポジティブな行動です。

しかし、前頭前野は簡単にエネルギーを使い果たしてしまうという弱点があります。そして、疲れ切っているとき(ストレスを抱えているとき)は、潜在意識である大脳基底核が行動をコントロールします。すなわち、すでに習慣化された(多分あまりよくない)行動をとってしまうということです。なので、習慣を作るには、前頭前野以外の脳も望むようにしないといけません。大脳基底核が望む行動にすれば、前頭前野の力を借りなくても望ましい行動が行えるようになります。

潜在意識をコントロールする

今ふと思い出したのですが、昔、潜在意識についていろいろ調べていました。潜在意識を活用する、とか潜在意識に情報を送り込むとかですね。

目標を紙に書いていつでも見えるところに貼っておくとかもその類かもしれません。そうすることで、大脳基底核の行動パターンをコントロールするということだったのでしょうか。なんとなくうまくいきそうな気がしますが、本書では潜在意識をコントロールするのではなく、前頭前野のスタミナ不足を補う賢い方法を薦めています。

まとめ

脳は行動に関する決定をする部分(前頭前野)と、自動化された行動のためのパターン認識を行う部分(大脳基底核)の二つからなる。

前頭前野は自分の行動を望ましい方向に制御してくれますが、多くのエネルギーを使います。

大脳基底核の自動化の機能は実に効率的・効果的です。自動化させることができれば意志の力を必要とすることなく省エネで行動できます。

では、この二つの脳によってどのように行動を習慣に変えていくのでしょうか。ある行動が習慣になるまで、背中を押して前進させてくれるのは、モチベーションかわずかな意志の力のどちらかです。この本ではわずかな意志の力によって行動を習慣にかえるように薦めています。それはまた次の章(第3章)で説明されているので、次回は引き続き第3章を見ていきたいと思います。


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