insight(インサイト)――いまの自分を正しく知り、仕事と人生を劇的に変える自己認識の力
動機
状況を改善する上で一番重要なことは、自分を知るということです。
自分を知った上で、自分の強みを活かしたキャリア戦略を考えていくべきだと思います。
今までいくつかinsightを知るための本を読んできました。
この類の本はやはり読みたくなってしまいます。
印象強く覚えていること
- 内省はやり方を間違えると良い方向にいかない
- 反芻は悪である。
- 今までのキャリアで共通する部分を見つけることで自分の軸を知る。
- 外部の悪意なき意見に耳を傾けるべき。
この本を読むべき人たち
自分を知らない状態から一歩抜け出し、自分に対するインサイトを得て、より賢明な選択をし、より強固な関係を育、そしてより良い人生にしたいと願う全ての人
要約
1章
自己認識とは、自分自身のことを明確に理解する力–自分とは何者であり、他人からはどう見られ、いかに世界へ適合しているかを理解する能力。
自己認識度が高い人の方が幸福度が高く、よりよいパフォーマンスを発揮している。
自己認識は21世紀のメタスキル
現在の世界における成功にとって極めて重要な各種の能力–心の知能指数、共感力、影響力、説得力、コミュニケーション力、協調力など–は、すべて自己認識が元になっている。
EQの上昇によって、自分が考える自分と、他人から見る自分の差が大きくなってきている。
自尊心が上がれば上がるほど自己欺瞞になっていく。
他人の認識不足はすぐ責めるが、自分に認識が欠けているか自問することは極めて稀である。
自己認識の欠如によって生じる事態
- 自分の能力に対する自信過剰
- 自分自身の価値観や目標を明確に持てず、最善の選択ができない
- 周りの人々に対する影響を考慮できず、知らぬ間に良くない関係になってしまっている
自己認識の2つの分類
- 内的自己認識
自分の価値観、情熱、野望、理想とする環境、行動や思考のパターン、リアクション、他者への影響に対する内的な理解 - 外的自己認識
周りが自分をどう見ているかを知る力
自己認識は驚くほど伸ばすことができるスキル
自己認識を一つの旅と捉えるなら、インサイトはその道中で起こるアハ体験。
自己認識は一度やったらそれで終わりのエクササイズではない。自分の内側に目を向け、問いかけ、そこにあるものを発見していく不断のプロセス。
1部 基礎と障壁
2章 自己認識の解剖学 – インサイトを支える七つの柱
インサイトの七つの柱
- 価値観 (自らを導く行動指針)
- 情熱 (愛をもって行うもの)
- 願望 (経験し、達成したいもの)
- フィット (自分が幸せで存分に力を尽くすために必要な場所)
- パターン (思考や、感情や、行動の一貫した傾向)
- リアクション (自身の力量を物語る思考、感情、行動)
- インパクト (周りの人への影響)
自分が送りたい人生のガイドとなる行動指針を育むことは自己認識に向けた第一の重要なステップだ。特に価値観は、なりたい自分を形作り、自身の行動を測るものさしとなる。
1日の終わりに振り返って、自分の行動が価値観とあっているかどうかを検証し、改善していくことは日々の積み重ねとしてとても重要であると思う。
外的自己認識の重要性
自己認識をめぐる大きな間違いの一つは「ひたすら自分の内側を見つめればいい」というものだ。
自分自身の観察のみに頼っていると、誰より熱心に自己認識へ至ろうとする者でさえ、パズルの重要なピースを見落とす危険性がある。
インサイトの七つの柱全てにとって一番大切なのは、内側の視点と外側の視点の両方を持つことである。
アラームクロック・イベント
アラームクロック・イベントとは、自分にとって重要な真実に目を開かせてくれる出来事である。アラームクロック・イベントは主に3つの種類に分けられる。
- 新しい役割/新しいルール
- 激震
- 日々のインサイト
最初の二つはなかなか起こることはない。それに比べて日々のインサイトは起こることが多い。問題はその日々のインサイトに気付けるかどうかである。無意識に行なっていることに目を向けて気にかけることが重要だと思う。
自己認識を支える柱それぞれを強化する具体的な戦略に取り組み、自分の選択や関係を改善し、成功へとつなげていくことができるが、そうする前に行く手に立ちはだかる二つの大きな障害について知っておく必要がある。3章で説明するブラインドスポットと4章で説明する自分教というカルトである。
3章 ブラインドスポット
3つの盲点
- 認識の盲点
特定の状況における自分の能力に対する見解は、実際のパフォーマンスというより、自分自身や自分のスキルに対する思い込みに基づいて形成されているということ。
自分が得意であると思えば思うほど認識の盲点は有害なものになっていく。 - 感情の盲点
ある問いに対してじっくり考えているつもりでも実際には直感に近い決断を下していたりする。
感情の盲点で一番危険なのは、重要な事柄であっても、気付きさえしないまま感情に影響されて決断を下すことが多いという点だ。
人は決断にいたる思考プロセスを自覚することが得意でないと知って困惑するかもしれないが、どんな盲点でもその存在をしっかり認識すればするほどそれを乗り越えるチャンスは高まる。 - 行動の盲点
自分の行動を自分自身が正確に評価できないということ。自分から見て失敗だと思った内容も人から見たら素晴らしいものだったりする。
勇敢かつ賢く-見えない状態から見える状態へ
ではどうすれば自分が見えない状態から見える状態へ移行できるだろうか。
その前に自分を見つめるにあたり、気をつけなければいけないことがある。
真実を知ったとき、驚いたり、おののいたり、感謝が湧くことさえあるかもしれないが、どんな感情であれそれは向上へのパワーとなるということである。
自己認識しようとしている人間であれば、現実を知り、それを受け入れるべく尽力するだろう。
自分の前提を点検し、絶えず学び、フィードバックを求めることを通して、インサイトへ向けた多くの障壁を乗り越えることが可能になる。
見える状態になるための最初のステップは、自分のなかの前提を知ることだ。
当たり前と思うかもしれないが、自分自身についての前提や身の回りの世界を疑うことは、特に野心的で成功している人間にとってはなかなかできない(しない)ことである。
自分の前提を疑う方法を学ぶアプローチの一つが過去にした予測と実際の結果を比較検証する習慣を身につけることだ。
重要な決断を下すたびに、そのとき自分が考えた将来の予測を書き記しておく。そして、うまくいかなくなったときに、過去に行った予測と実際に起こったことを比較する。
過去の前提について検証するのではなく、今現在の前提を疑うためには事前検死(プレモータル)という方法がある。その方法は「一年後の未来にいるとする。わたしたちは計画を現在のまま実行した。結果は散々だった。どうして散々な結果に至ったか、そのあらましを記してみよう」という質問に答えてみることだ。このプロセスを実施することで、気づくことが難しい潜在的なリスクを察知することができる。
第二のステップは自分がすでによく知っていると思っている分野をひたすら学び続けることだ。
心から継続的な学びに尽力することは、認識の盲点を乗り越え、自身の影響力を高める効果的な方法である。
最後のステップとして、自分の能力や行動に対するフィードバックを周りに求めることだ。
自分を見つめ、三つの盲点を克服する手助けとなる可能性が一番高いのが、客観的なフィードバックだ。
4章 自分教というカルト-インサイトを阻む恐ろしい社会的障壁
自己尊重は自分を特別な存在と認識するあまり良くない風潮
特別な自分になるよりも自分は特別な存在だと思い込む方が楽
自分を特別な存在と思い込むフィールグッド効果はよいものではないが、絶え間なく挑戦を続けてきて気力を養う必要があるときや、粘り強く続けなければ成功できない場合はフィールグッド効果が役に立つ
多くの人は自分が自己陶酔的ではないと考えている
しかし実際は思った以上に自己陶酔的である
自己陶酔を抜け出し自己認識になるためには次の3つの戦略を検討して見る価値がある
- インフォーマーになること
- 謙虚さを養うこと
- 自己受容に励むこと
インフォーマーになるためには自分への注目を減らし、他人と関わり繋がっていくこと。自分にも全然足りていない。
他人に関心を向けること自体は「自分教」と戦う助けにならない。関心を向けるだけでなく、自分自身の能力に対する、より現実的な視点が必要になる。言い換えれば、謙虚さを養うということだ。自分の弱点を理解し、正しいあり方から目をそらさないでいることを意味する謙虚さは、自己認識にとって不可欠な要素だ。
謙虚であるということ
謙虚であるということはどういうことであろうか?誤ってしまう自分を嫌うことなのだろうか?それとも自惚れないために自分の弱点を繰り返し伝えて回るべきということなのだろうか?幸い果てし無い自尊の裏返しは、そうした自虐ではなく自己受容だ。
自分についての客観的現実を理解し、そんな自分を好きになる・受け入れると決めることだ。
自己受容する人たちは不完全な自分を理解し、受け入れる。自己受容すれば、自尊から得られるとされている恩恵をほとんんど代償を払わぬまま得ることができる。
自己受容は理論的に良いだけでなく、成功や幸福度にとって、極めて現実的な効果がある。
自己受容の高め方
心のつぶやきを意識すること
自分に対して悪い感情を抱いているとき、自己批判になっているか、あるいは自己受容的であるかを意識すると良い
自分自身を知ることではなく、発見した自分という人間を愛するということ
自己認識を手にしようと取り組めば取り組むほど、共感や寛大さが自分の中に広がっていくのを知る
1部まとめ
自己認識をする際の目に見えない障壁を見てきた
その障壁は自分自身をクリアに見つめることを妨げる盲点であり、思い込みでもある
それらの点に知らないうちに陥っているということを意識するだけでも変わってくるだろう
2部からは自己認識の高め方を学ぶ。自己認識に関す既存の考え方を捨てていく必要がある。
内的自己認識に関するもっとも一般的な迷信や誤解のいくつかを暴き、代わりに何をすべきかを学んでいく。
2部 内的自己認識–迷信と真実
これからは自己認識の方法を学んでいく。
5章 「考える」=「知る」ではない 内省をめぐる四つの間違った考え
内省とは
内省は一般的によいこととされています。自分の日頃の行いや考え方を省みて、あれはよかった、あれはよくなかったなど考えたりします。しかし、幸福度やストレスや仕事の満足度と内省の相関関係を探る調査を行ったところ、内省で高い数値を示した人の方がストレスを感じたり、落ち込んだり、不安を感じていて、仕事や人間関係への満足度が低く、自己陶酔的で、自分の人生をコントロールできていないと感じているということでした。(ここでいう内省で高い数値を示した人というのは内省を頻繁に行っているということだと思われます。)
また、自分について考えるという行為は、自分について知ることになんの関係もありませんでした。それどころか内省に時間をかければかけるほど自己認識が低下したとのことです。つまり、内省はinsightに影響を与えないということになります。
内省の問題は、その行為自体に効果がないのではなく、多くの人が全く間違った形で実践してしまっているということです。
ではなにを間違っていたのでしょうか。以下にその4つについて記していきます。
1.私たちが自分の無意識を掘り起こせない理由
心を深く掘ることでインサイトは得られないです。
内省を活用する第一原則は適切なアプローチを選択することです。
内省というプロセスに重きを置くのではなく、インサイトを得ることに焦点を置いたアプローチを選択しましょう。
2.なぜか「なぜ」を考える
人がなぜを問うとき、つまり、自分の思考、感情、行動の原因を検証するとき、一番簡単でもっともらしい答えを探してしまいます。
しかも一旦答えを見つけると、その答えが正しいかどうかは関係なくたいていそこで他の選択肢を見ることをやめてしまいます。
そして、その答えは自分が認識する自己像を反映したものなので、それを真実として受け入れてしまいます。結果的に自分をミスリードしてしまうことになります。
なので、内的自己認識においては、「なぜ」ではなく「なに」というシンプルな考え方がかなり大きな効果をもたらします。
よくある、「なぜ」を繰り返して問題の本質にたどり着くということがありますよね。ビジネス上の難題を切り抜けたり、チームや組織の問題を解決しようとする際は、「なぜ」と問うことが重要になります。
「なぜ」という問いは基本的に自分の周りを理解する際に役立ち、「なに」という問いは基本的に自分を理解する際に役立ちます。
3.日記をつける
内省といえば日記をつけるのは王道ですね。日記をつけるのが正しいかどうかを疑うのではなく、日記を正しくつける方法を探ることが大事です。
日記を正しくつける方法は以下です。
- ネガティブな出来事は検証し、ポジティブな出来事については考えすぎないこと
- 日記を感情のはけ口として利用しないこと
- 毎日書かないこと
真のインサイトは、自分の思考と感情の両方を消化するときにのみ生まれます。
4.内省の双子の悪魔
内省の双子の悪魔は、反芻です。同じ問いを何度も自分に投げかけたりすることです。
わたしも大きな失敗をした過去を何度も思い出すことがありますが、それがインサイトを得るためにはよくない行動です。
反芻は精神的な負担となるだけでなく、インサイトへの大きな障壁にもなります。
反芻は間違った考え方のなかでもっともたちが悪いようです。では反芻を防ぐにはどうすれば良いでしょうか。
- たいてい周りはこちらのミスについてこちらが思っているほど気にしていないのだということを思い出す。
- 失敗を失敗と思わず、ものごとがうまくいかない時はそれからうまく学ぶというマインドセットを持つ。パフォーマンスではなく学びに焦点を合わせる。
- 気晴らしをして反芻から意識を逸らす
- 思考停止する。大きな「止まれ」の標識を思い浮かべたり、自分に「ここからはなにも得ることはできない、こういう思考をやめにする時だ」と言い聞かせる
- 事実確認をする。起こったことを信頼する誰かに確認してもらうことで、ポジティブに捉えることができる。
次の章ではより効果的な内的自己認識の三つのツールを紹介します。
6章 本当に活用可能な内的自己認識ツール
マインドフルネス
内省が自分の思考、感情、そして行動を分析するもので、反芻がそうした分析に非生産的な形でこだわってしまうものだとすれば、マインドフルネスはその正反対のものです。
判断を下したり、反応したりすることなく、ただ自分の思考、感情、行動に気づくことです。
マインドフルネスはいろんな本で紹介されていて、マインドフルネスで1冊の本が出ているくらいです。それだけ注目されているにもかかわらずマインドフルネスをうまく実践できるようになってきたと言える人は多くないでしょう。それはなぜなんでしょうか。
マインドレスネス
スマホの普及により、いま目の前のことに集中するのではなく、Eメール、ゲーム、SNSに時間を使って気を散らしてしまいます。
スマホだけじゃなく、私たち自身の頭も目の前のことに集中できていないことが多いです。
マインドレスネスの被害
マインドレスネスはどんな被害をもたらし、自己認識をする力にどんな悪影響があるのでしょうか。ひとつに、注意力散漫だと幸福度が下がるということがわかっています。さらに、自分の思考、感情、行動をコントロールする力がなくなる=自己認識が不可能になります。また、第3部で紹介される外的自己認識にも驚くほどの効果があります。マインドフルネスにより自我を鎮めることで、他人からのフィードバックを受け入れやすくなります。
ではどのようにマインドフルネスを行っていくのがよいでしょうか。
瞑想抜きのマインドフルネス
まず、内面に集中するためになにをする場合でも、単に心に目を向けるのではなく、積極的に新しい気づきを得るように時間を費やすべきです。
また、自分自身や周りに関する新しい物事に気づけるマインドフルな習慣を身につけると、自己認識は劇的に向上する。
その方法を3つ紹介します。
リフレーミング
リフレーミングとは、自分の状況や、振る舞いや、関係を新しく違った角度から眺めるという意味です。良いことも悪いことも、複数の角度から見ることは、インサイトと成功を最大化する助けになります。
困難な状況にいるときは、こう問いかけよう。どんなチャンスを見出すことができるか?自分の短所は長所にならないだろうか?人生やキャリアを振り返ると、自分は大変な状況でどんな成功をおさめてきただろうか?もっとも大変な人間関係や仕事関係から得たものはなんだろうか?
物事がうまくいっているときは、こう問いかけよう。潜在的なリスクはあるか?どうすれば避けられるか?自分の長所で、短所に変わり得ると部分はないだろうか?過去の成功の中に、改善できる部分はないだろうか?最高の人間関係や仕事関係の中で一つリスクがあるとすればそれはなにであり、どうすれば軽減できるか?
自分の体験をより客観的な角度からリフレーミングすることで、貴重なインサイトを得ることができます。難しい場合は他人に意見を求めてもよいでしょう。
比較と対比
二つ目の方法は比較と対比です。
これまでの自分の経験、思考、感情、行動の中で共通する点や異なる点を探します。そして、今まさに起きていることと過去の経験を比較・対比することで、今起こっていることに対する驚くほど明快な視点をもたらしてくれます。
日々のチェック
しかし、わたしたちはなかなか経験から学ぶことはできません。なぜでしょうか?それは自分の過去をなかなか振り返らないからです。わたしもそうですが、毎日いろんな方面から問い合わせがきたりして1日中バタバタしていると、なかなか自分が間違った方向性に行ってないかどうかという確認はできないものです。ではどうするのがよいでしょうか。
ここでは日々のチェック
として、毎日5分、その日の終わりに、今日はどういう日だったのか?なにがうまくいって、なにがうまくいかなかったのか?なにを学んで、明日はどうするのか?自分は正しい方向に進んでいるのか?を考えることを勧めています。
なので、わたしは寝る前に日記を書くことにしました。日記と言ってもほんのA5の紙の半分くらいしか書かないですが、良かった点、良くなかった点、今後はこうしていこう、などをまとめて書くようにしています。定期的に見直していこうと思っています。
星を眺めるだけでなく、星座表を作る
星を眺めるだけでなく、星座表を作る
というのは、ライフストーリーにおいてのそれぞれの出来事を星とすると、ライフストーリー全体は星座であるということです。過去の自分の経験の総和が、どうやって今の自分を形作ってきたかということを知ることが大事です。
いろんな小さな出来事に右往左往するのではなく、大局的に物事を考え、自分の人生にどれくらいの影響があるかを考えましょう。良い影響がある出来事は積極的に取り入れ、良くないものや一時的な怒りなどはすぐに手放してしまいましょう。
自分の星座表を作る上で、まずはテーマを特定しましょう。自分はどうしたいのか、どうなりたいのかを考え、目標とする自分を明確にしましょう。そのためのツールとして、一流の達成力で紹介されているオープンウインドウ64を使うと良さそうです。
ソリューション・マイニング - 問題から成長へ
自分の現在を良く理解するツールとしてマインドフルネスを見てきました。また過去をより良く理解するツールとしてライフストーリーを見てきました。最後に、どうすればもっと内的自己認識を得て、将来の成功につなげられるかどうかを見ていきます。
結局は、新しく発見したインサイトをもとにして行動するかどうかが、成功と停滞を分けるということです。わかったところで行動しないと意味がないということですね。言われてみれば当たり前のことですが、なかなかできないのが現実です。
難題にぶつかったとき、解決策に焦点を当てること(ソリューション・マイニングというテクニック)は、何よりも早く目標にたどり着く手助けになるだけでなく、考え込むことを抑えて理解を増すという驚きの効果があります。考えることは重要ですが、考えて先に進まないのであれば、それは反芻に似た状態で、いい影響はありません。
問題ではなく解決策を掘っていく能力を増すための、シンプルかつ強力なツールは奇跡の質問
です。(スイッチ!-「変われない」を変える方法からの引用だそうです。)では、具体的な奇跡の質問はどういったものでしょうか。
1 | 今夜眠りにつくと、あなたの人生に奇跡が起こるところを想像してください。 |
この質問によって何が得られるかというと、自分が思う理想形(解決した後の形)がわかるということだと思います。奇跡の質問が効果的になる理由は以下のように書かれています。
奇跡の質問によって、自己認識の重要な柱である「願望」について、より広い観点から考えることができる
普段の行動が目標(願望)にどう影響するかを考えながら行動すべきです。しかし、内的自己認識の向上においては、目標を立てればなんでもいいというわけではありません。目標を自分がどう学び成長するかという観点から表現したときに、まったく新しいレベルのインサイトと達成への道が開けます。重要なのは学びや成長
という観点から表現すべきということです。オープンウインドウ64で目標を設定するときに、必ずその観点を忘れないようにしようと思います。
2部まとめ
2部では内的自己認識をテーマに考えてきました。間違った内的自己認識の方法を紹介し、反芻など悪影響がある習慣の撃退方法など見てきました。
また、マインドフルネスなどの本当に有用な内的自己認識のツールを見てきました。それらで内的自己認識を正しく行った後は、それを元にしっかりと行動することが重要だということを見てきました。
3部では外的自己認識について見ていきます。なかなか人の意見を受け入れられない人っていますよね。そうならないように気をつけたいものです。