GIGWORK [ギグワーク]

動機

新型コロナウイルスの影響で4月からテレワークを開始しました。
テレワークは考える時間をたくさんとることができて、自分の働き方を見直すのにとてもよい機会となっています。
今後の働き方、収入の得る方法、自分はどこに向かっていくのか、をより深く考えるためにこの本を読んでみようと思いました。

ギグワークとは?

GIG(ギグ)とは、もともとジャズミュージシャンの言葉で、小さなクラブハウスなどでの短いセッション、クラブなどで一度だけ演奏することを指すスラングです。
ギグエコノミーという言葉もあって、こちらは「インターネットを通じて単発の仕事を請け負う働き方のこと」を指します。
これだけ聞くと、ただの単発の仕事を受注するみたいな感じに聞こえますが、わたしは固定の組織ではなく、プロジェクトなど目的の必要に応じてチームを編成して協業していく働き方と解釈しています。

ギグワーカーとしての働き方

著者は非正規雇用になることを勧めています。非正規雇用こそギグワーカーという感じでした。
正規雇用は会社の奴隷になっていると。
一般的に正規雇用は安定していると考えられています。わたしも従業員1万人くらいの比較的大きめの会社で働いています。なぜ今の会社に入ったかというと、規模の大きさにひかれたというのもあります。

人は安定を求めているので正規雇用がよいとされていますが、実は正規雇用は安定していないといいます。
確かに会社が順調に成長し存続する限りは問題ないかもしれませんが、大きな会社であるほど会社の状況はコントローラブルではありません。

会社(組織)に所属しながら、プロジェクト単位でチームを編成できるような柔軟な働き方ができればそれが一番良いかもしれませんが、組織に属しているといろんな利害関係が発生するので難しいのが現状です。大きな会社だとルールが多くてより難しいかもしれません。

ギグワーカーの定義

先ほども書きましたが、ギグワーカーの定義はプロジェクトごとにチームを編成したり、空き時間を使って仕事を行ったりなど様々な形で柔軟に働くことです。もう一般的になっている副業もこれにあたります。時間、場所によらず働ける環境はとても魅力を感じます。

ただ下請けとしてやっていくのは良くないと筆者はいいます。わたしはエンジニアで、以前副業を行っていた時はタスクをもらって実装、PullRequestを送ってレビュー依頼をしてもらい、レビューOKが出たらタスク完了という下請け的な働き方でした。下請けだと仕事をもらえないと収入が絶たれてしまうリスクがあります。筆者は生殺与奪権を他人に握られてはいけないといいます。正規雇用もある程度法律で守られているとはいえ、生殺与奪権は所属している会社に握られています。

なので、リスクヘッジのためにも選択肢を増やすことが重要です。特定の人、会社に依存しないようにすることが大事です。そのためにもポータブルスキルを常に身につける努力を継続していく必要があります。

編集者最強説

筆者は元編集者であり、いろんな(元)編集者が現在の世の中で活躍しているといいます。
わたしが知っている活躍している編集者は箕輪さんくらいですが、世の中にはたくさんいるそうです。
それはなぜでしょうか?
世の中はインターネットの発展によってコンテンツ化していて、そのコンテンツをうまく作れる(扱える)のが編集者ということです。

情報発信という武器

インターネットの発展で誰でも情報発信ができる環境が整いました。ということは自分でコンテンツを作れる環境が整っているということです。ブログだったりSNSだったり、コンテンツをうまく作ることができるようになれば、世の中を制することができます。

ではどのようにしてコンテンツを作っていくのが良いのでしょうか。

人生がコンテンツ

人生をコンテンツ化している人が成功しています。自分をブランディングするという感じでしょうか。
SNSで情報発信し、コンテンツ化してマネタイズできている人もいます。
その人の人生の影響力が大きいということです。影響力はコンテンツによって高められています。

すべては選択肢を拡げるため

コンテンツで収益をえられると、働く場所が限定されなくなります。どこで働いていても支障が出なくなるということですね。もちろん出社する必要なんてありません。
ということは住む場所も自由になります。実家に帰って仕事することもできます。
こういった選択肢を増やすことがとても重要になります。

ではコンテンツでどう収益をあげていくのでしょうか。

人に影響を与えるには

影響を与える=価値を感じさせることです。では人は何に価値を感じるのでしょうか。

人は自分に価値があると思えるようなコンテンツに価値を感じます。
純粋な娯楽より、社会的意義や自分の正義感を満たせるようなコンテンツに価値を感じます。
自分が有能と思えるような、人との差別化を図れるコンテンツにも価値を感じるかもしれません。

また、コンテンツにはコンテクストが大事と筆者はいいます。コンテクストの例として佐村河内さんの例を挙げています(懐かしい)。
コンテンツそのものよりはそのコンテンツが持っている背景だったり、どういった人がそのコンテンツを作成、発信しているかなどがコンテンツの価値に大きな影響を与えるといいます。

コンテクストを作るためのコンテンツ

誰がコンテンツを配信しているかが重要となると、その発信している人の人生がコンテンツのコンテクストとなります。人生の設計を行い、コンテクストとしてよいものにしていく必要があります。

人生戦略について

人生の目的地を考える前に、現在地(自分の現状)をしっかりと認識することが重要です。
現在地を主観で見ると見誤ることが多いので、客観的に見る必要があります。
客観的に見るためには、適切なフィードバックをくれる人が必要になりますが、そういった人が見つかる人は稀だと思います(わたしにもいません…)。その場合はどうすれば良いかが記されていました。その方法は以下の3つです。

  • 読書する
  • 新しい体験をする
  • 文章を書く

わたしは読書が好きで、いろんな本を読んでいます。なので、ある程度客観的に自分を見ることができるのかもしれません。
一度紙に自分のスキルを書き出してみるのが良いかもしれません。時間を見つけてやってみます。

では、現在地をしっかりと認識できたとして、次はどうすればいいのでしょうか。

自己資源の投資先を検討する

現在地を確認したら、自分の資源をどこに投資するのかを考える必要があります。
自分の資源(自己資源)は、お金、能力、時間、人脈です。

時間は全ての人に平等で、それをどう使うかが重要です。
会社を辞めた方がよいと筆者が言うのは、時間の無駄が多いからです。テレワークを始めて本当に通勤時間は無駄だなと感じました。
無駄な時間を減らすだけではなく、利用できる時間も増やしたいです。筆者が勧める方法は早起きでした。早起きの有用性はわかっていますがわたしはできていません。いつかできるようになる日がくるのでしょうか。

自己資源の投資先はわたしの場合エンジニアなので、JavaScript、Ruby、Rails、コンテナ関連、AWSなどのパブリッククラウドの学習に使うことになりそうです。この辺りはもうちょっと検討の余地はありそうです。

確保した時間はインプットに使います。インプットは「知識」と「経験」と筆者はいいます。
インプットによってアプトプットは作られます。アウトプットが積み重なって人生になっていきます。

人生を変えるには

人生を変えるには人生を編集します。
編集とは何を「選択」し、どう「組み合わせる」かということです。それが得意であることが現在編集者が活躍できている理由なのでしょう。
重要なのは何を選択するかということです。よい選択をするには選択肢を多く知っていないといけません。インプットを増やしてアウトプットした結果、作られる周りとの関係性が人生を変えていきます。

人生は変えられるかもしれませんが、自分を変えるのは難しいと筆者はいいます。
確かに無理やり自分を変えても長続きはしません。習慣化できればいいのですが、早起きと同じで40過ぎてからはなかなか難しいです。なので、今のままの自分で人生を変えていこうと思います。

人生をコントロールするアウトプット

人生は他人との関係性が全てです。選択肢を拡げるため新しい関係性を構築する必要があります。
そのためにはアウトプット、情報発信が重要です。

情報発信の4つのステップ

どういうプロセスで人生レベルでの変化を起こせる情報発信を行えるかが記されています。

  • フロントコンテンツ(情報発信)
  • ポジション(キャラクター)
  • ポジショントーク/アクト(コンテクスト)
  • バックコンテンツ(マネタイズ)

フロントコンテンツは日々の出来事の発信です。
ポジションは何をしている人なのかを明確にしていく必要があります。例えば、わたしの場合だと、エンジニアでサーバーサイドがメインでフロント、インフラにも手を出している人で、読書が好きな人みたいな内容を伝えていくことです。
ポジショントークはポジションでほぼ決まっていて、自分独自のキャラクターとして発信してきます。
バックコンテンツはマネタイズするための発信で、筆者はオンラインでの教材を勧めています。また、広告での収益は勧めていません。

情報発信はテキストが最強

何を発信していけばいいかわからない場合はレポーターになるのがよいと言っています。
この本の内容も本にレポーターとして聞いた内容をまとめてアプトプットしているものです。
テキストが最強なのは、文章力、読解力が鍛えられるためです。

まとめ

  • ギクワーカーとして働くことが結果として安定する
  • 選択肢をふやくことがとても重要
  • コンテンツを制したものが世の中を制する
  • 現在地を確認してどういう方向でやっていくかを決める
  • 人生をコンテンツ化するために人生を編集し、情報発信を行っていく

次は編集するということをもうちょっと深掘りしていこうと思います。


コメント: