小さな習慣 第3章 モチベーションとわずかな意志の力

モチベーションと意志の力

モチベーションと意志の力は一見同じようなもののように見えます。しかし、この章ではその違いについて説明されています。また、わたしたちはモチベーションに頼るべきではなく意志の力で行動すべきと書かれています。それはなぜなのでしょうか。

意志の力

ちょっと話は逸れますが、意志の力と聞いて、以前読んだDaiGoさんの本自分を操る超集中力を思い出しました。この本では意志の力はウィルパワーと呼んでいて、集中力の源となっていると説明されています。さらに、ウィルパワーは前頭葉の体力のようなもので、使うたびに減っていくとも書かれています。小さな習慣でいう意志の力と同じものですね。

モチベーションと意志の力の関係性

モチベーションと意志の力の関係性はどういうものでしょうか?

ある行動を行うとき、その行動のモチベーションが下がっていると、必要な意志の力がぐんと増えます。意志の力は有限なので、モチベーションが下がった状態でその行動を続けるのは難しくなっていきます。

ではモチベーションがずっと上がった状態になっていれば良さそうですね。しかし、モチベーションに頼っても習慣は身につかないと書かれています。それはなぜでしょうか。

モチベーションが信頼できない理由

モチベーションが信頼できない理由は、それが感情に基づいたものだからです。感情はいろんな要素に左右されて不確かなものだからです。

モチベーションが高ければ、意志の力を使う必要がなくなるというのは本当です。理論的にはモチベーションをあげるのは優れた方法に思えますが、実際はそうはいきません。狙い通りモチベーションをあげるのは簡単ではないからです。

モチベーションを使う方法がうまくいくときは以下の3つです。

  • エネルギーがあり余っているとき
  • 健康的な考え方をしているとき
  • 他に大きな誘惑がないとき

そんなときはほとんどなさそうです。

行動することにモチベーションは必要ない

モチベーションをあげたいと思うこと自体は問題ありません。モチベーションがないと行動できないと思うのは問題です。行動するためにモチベーションは必要ありません。行動することとモチベーションは切り離して考えるべきです。モチベーションがあるときだけ行動しているから続かないのかもしれません。

行動が習慣に変わり始める頃にはその行動への感情は薄れていきます(熱意減退の法則)。退屈でつまらなく思えてくるかもしれません。つまり飽きてくるということだと思います。ですが愚直に続けましょう。行動と感情を切り離すことが大事です。

この本で引用されている良い習慣、悪い習慣: 世界No.1の心理学ブロガーが明かすあなたの行動を変えるための方法で「習慣的行動は無意識におこわれているだけではない。感情から切り離されている。」と書かれているそうです。先ほども書きましたが、行動と感情を切り離すことが大事です。この本も近いうちに読んでみようと思います。

意志の力はモチベーションに勝る

モチベーションが上がらない時でも少しだけ意志の力を使って行動してみましょう。先に行動をとると、モチベーションは後からついてきます。

仕事でもやる気が起きない時はたくさんあります。ですが、それで仕事をしないというわけにはいきません。今はリモートワークがメインで、外部からの圧によって仕事をすることもできません。自律した行動をとるしかないのです。とりあえず机に向かって仕事を始めましょう。仕事を始めればやる気は後からついてくるということです。

意志の力は信頼できて強化できる

モチベーションとは違い、意志の力は筋肉と同じように鍛えられると書かれています。自分を意志の力で行動させることにより意志の力を鍛えられるということです。意志の力を鍛えら得るというのは嬉しいですね。自分を律することができればできるほどその力は強くなっていくと思うと、自己の向上につながっていて楽しく行動できそうです。

意志の力はスケジュール管理に役立つ

意志の力を使うと、そのときにモチベーションがあるかどうかにかかわらず、特定の行動をスケジュール通りに実行できます。それによって一貫性が生まれ、習慣作りにもスケジュール管理にも役立ちます。

意志の力は有限

いいことばかりの意志の力ですが、その力は無限に出てくるわけではありません。意志の力はどんどん消耗していきます。

難しい判断で消耗する

この本では難しい判断をすると意志の力を消耗すると書かれていますが、難しくない判断でも意志の力を消耗すると思います。

今日はどんな服を着ようかと思って服を選ぶだけでも意志の力は消耗すると思います。スティーブ・ジョブズも毎日同じ服を着ていました。それは、意志の力を消耗しないようにするためだと思います。意志の力を使わず、無意識で行動できる(=習慣化する)ことが、意志の力を大事な判断で利用するために重要です。

意志の力を消耗させる5つの原因

難しい判断の他に意志の力を消耗させる5つの原因が紹介されています。

  • 努力
  • 困難の自覚
  • 否定的な感情
  • 主観的な疲れ
  • 血糖値

この5つをみていると、実際はどうかによらず、自分がどう感じているかが重要だということだと思います。身体的に疲れていても疲れを感じなければ意志の力は消耗しないということです。やはりストレスを感じることが意志の力を消耗させそうです。ストレスの要因になることはできる限り早めの除去しましょう。

意志の力を使い果たしてしまったら?

では意志のちらかを使い果たしてしまったらどうすればよいでしょうか?
意志の力を回復する方法として以下の3つが紹介されています。

  • モチベーションとなる刺激
  • 自制心が必要となる課題を使った訓練
  • 血糖値を上げる

わたしの場合、モチベーションとなる刺激は「本を買う、本を読む」でしょうか。知らない分野の本を買って読むことはモチベーションの刺激になります。血糖値は難しいですね。意志の力を消耗させる原因ともなり、回復する方法にも使えるということですね。適切な血糖値のコントロールが必要です。

まとめ

この章では意志の力とモチベーションについてみてきました。

  • 意志の力をベースに行動する
  • モチベーションは行動するための付加価値である。不安定なのであまりあてにしない
  • 意志の力は鍛えることができる
  • 意志の力は有限なので、大事に使う

次回は、意志の力が消耗してしまう問題について、小さな習慣がどう役に立つかをみていきます。


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